バイクでツーリングに行くとき、観光地の写真だけでなく、バイク走行中の動画も撮影したいと思ったライダーの方も多いのではないでしょうか。バイクにゴープロ(GoPro)を付けると、ライダー目線の動画を撮影することができるのですが、アクセサリやパーツがありすぎて、ツーリング時に必要なアイテムが絞り切れないという声も少なくありません。この記事では、GoProとバイクライフとの相性、ツーリング風景を撮る必須アイテム、取り付ける際の注意点などをご紹介します。
大流行しているモトブログの裏にGoProあり バイクツーリングを動画で記録
モトブログ(motovlog)とは、バイクで走行する動画や音声などを配信するもので、Motorcycle(バイク) + Video(動画) + Blog(ブログ)を合体させた造語です。
GoProなどのアクションカメラをバイク本体やヘルメットに装着してバイクの走行動画を撮影し、音声や字幕を入れて編集するのが一般的なモトブログのイメージです。海外で流行しているモトブログですが、ここ数年日本に上陸。YouTubeなどでモトブログを公開する「モトブロガー」も急増しており、ツーリング中のバイクからの臨場感あふれる動画が注目を集めています。
多くのモトブロガーが愛用しているアクションカメラが、GoProです。GoProがなかったら、モトブログがここまで流行しなかったかもしれません。つまり、GoProはモトブログの影の立役者といっても過言ではないのです。
アクションカメラGoProとは?今さら聞けないGoProの歴史をおさらい
初心者ライダーの中には、GoProという名前を初めて聞いたという人もいるかもしれません。GoProについて、詳しく見ていきましょう。
GoProとは、アメリカのベンチャー企業・GoPro社が発売するアクションカメラです。GoPro社創業者でサーフィン大好き青年だった、ニック・ウッドマンが2002年、自身のサーフィン姿を撮影しようとしたところ、当時のカメラでは撮れなかったことをきっかけに、GoProの開発を思い付きました。GoProという名前は、プロのアングルで撮影できるカメラを実現しようという意味です。
ちなみに、アクションカメラとは、動きのあるスポーツシーンなどを、臨場感あふれる映像として残すことを目的に作られたカメラの総称です。アクションカメラのパイオニア的存在のGoProは2022年現在、複数のモデルが存在しますが、いずれも手のひらにすっぽり収まる小型サイズであり、重さも150グラム前後と軽いのが特徴。サーフィン、モータースポーツ、登山、バンジージャンプなど、さまざまなシーンで使われ、テレビ番組の撮影に使われることもあります。
迫力ある動画が撮れるだけじゃない、バイクライフにGoProがおすすめの理由5つ
アクションカメラ イコール GoProとライダーが口をそろえるほど、GoProはバイク愛好家の間で普及してきましたが、GoProの魅力は迫力ある動画が撮れるだけではありません。バイクライフにGoProが欠かせない理由は以下の通りです。
- タフで強じん・壊れない
- 圧倒的で最高な画質を実現
- 最強の手振れ補正
- 迫力の超広角カメラ
- 外部マイクを付けられる拡張性
バイクライフに欠かせないGoProの魅力をそれぞれ見ていきましょう。
■タフで強じん・壊れない
GoProはバイクだけでなく、自転車や車に装着することが可能です。バイクでのツーリング中、雨や雪が降ることもあり、防水機能がないアクションカメラだと、壊れてしまうことも考えられます。また、砂利道など悪路を走行すると、砂ぼこりを巻き上げ、カメラ内部に砂が入ると、動かなくなってしまうでしょう。
GoProは「防水・防塵」機能が付いたタフなアクションカメラです。防水カバーを付けなくても水深11メートルまで耐えられる構造で、ホコリも寄せ付けないため、バイクライフには欠かせません。
■圧倒的で最高な画質を実現
2022年12月現在の最新機種はGoProHERO11です。初心者の方が初めて選ぶとしたなら、GoPro HERO11、GoPro HERO10、GoProHERO9あたりがおすすめです。 最新のGoProHERO11はハイライトビデオをスマートフォンに自動送信する機能があり、手ブレ補正、画質などはGoPro史上最高のスペックを誇っています。撮影した動画は縦長ショットとして、InstagramなどのSNSへ即座に共有できるのも魅力です。
■最強のブレ補正
HERO11は、HyperSmooth 5.0を搭載しているため、動きやスピードに基づいたブレ補正がどの程度必要かを自動で判断します。バイクが砂利道を走行中、どれだけ動画がブレていても問題ありません。HyperSmooth 5.0に搭載された水平ロック機能のおかげで、バイクで転倒してカメラが360度回転しても、映像を簡単に水平に維持できるようになりました。
■迫力の超広角カメラ
GoProは、撮影する景色の範囲が普通のカメラより広いため、超広角でユニークな動画を撮ることが可能。例えば、高速ビルの全景をバックにした自撮り、大自然を広い範囲で撮りながら愛車と自分を撮影するなど、都会も大自然も、どんなシチュエーションでも使えるのが魅力です。
GoProにはズーム機能が付いていないのですが、超広角カメラでの撮影は一眼レフやスマートフォンのカメラより優れていて、見たこともない角度からの動画は人々をくぎ付けにします。
■外部マイクを付けられる拡張性
GoProでバイクの走行シーンを撮影するとき、GoProだけで録音しても音声を十分拾うことができません。そこで、外部マイクをヘルメットの内部に忍ばせて録音するのですが、GoProは拡張性があり、外付けマイクを取り付けることができます。
ツーリング風景をGoProで撮るための必須アイテム6選
GoProの特徴、GoProとバイクライフとの相性などをご説明しましたので、ここからはツーリング風景をGoProで撮るためにこれだけはそろえていただきたい必須アイテムをご紹介します。
- GoPro本体
- マウント部品
- メディアモジュール
- 充電ケーブル・USB Type-Cケーブル
- デュアルバッテリーチャージャー
GoPro本体
Hyper Smoothが搭載されたのは、GoPro Hero 7からです。最新のGoPro Hero 11に搭載されているHyper Smoothのバージョンは5.0で、最強の手振れ補正機能が付いています。初心者でモトブログに挑戦するライダーで、少しでも安く始めたい方は、GoPro Hero8、9あたりの少し古いタイプを探してみてはいかがでしょうか。
マウント部品
マウントとはGoProをいろんな場所に設置するための部品のことです。バイクのツーリング動画を撮るとき、一番悩むのが、どこにGoProをつけるかという問題。バイクのハンドルやミラー、ヘルメット、クリップ式など、付ける場所によってマウント部品が数多く用意されているため、どれを購入すべきか迷ってしまうかもしれません。
モトブロガーの多くはヘルメットの側面やアゴ部分にGoProを付けて撮影しているようですが、初心者がヘルメットにカメラを装着して走るのは、ちょっと気恥ずかしいのも事実。カメラが落ちたらどうしようと気が気でなく、スピードを楽しめないことも考えられます。
初心者が始めやすいのは、首に付ける「ネックマウント」です。首からGoProをぶら下げる部品で、値段も手ごろです。ライダー目線に近く、臨場感あふれる風景を撮ることができます。
メディアモジュール
バイク走行中は、風切り音やエンジン音の影響を受けるため、カメラ本体のみでの音声録音はできません。どうしても外部マイクをヘルメットの内部に設置して録音する必要があります。
GoPro HERO8以降には、メディアモジュールという拡張パーツがあります。GoProにフィットするマイク付きフレームで、外付けマイクで何を選んでいいか分からないという方は、メディアモジュールを購入するのもおすすめです。また、メディアモジュールを使うと、アダプターなしで外部マイクを直接装着することができます。
メモリーカード
GoProの動画を保存するには、メモリーカーdが必要です。GoPro公式サイトでは「SanDisk Extreme」のSDカードを推奨しています。大容量のSDカードを選ぶのがポイントであり、128GBがおすすめです。128GBだと7時間ほどの動画が撮影できます。
充電ケーブル・USB Type-Cケーブル
ツーリングでGoProを使っていると、連続で2、3時間撮ってしまったという人も少なくありません。GoProのバッテリーは消耗が早く、バッテリーの問題を解決するにはGoProと、バイクのUSB電源を充電ケーブルでつなぐ必要があります。
GoPro本体にもUSB Type-Cケーブルが付いていますが、長さが約50cmと短いため、バイクの電源まで届く1mほどの長さのものがあると便利です。いつでも充電できるように、充電ケーブル・USB Type-Cケーブルを必ず持ってツーリングに出かけましょう。GoProのバッテリーがなくなったとしても、USB Type-Cケーブルがあれば、電源がある場所でいつでも充電できます。
デュアルバッテリーチャージャー
デュアルバッテリーチャージャーは、バッテリーを2個同時に充電するための純正アクセサリであり、予備バッテリーが1個付いてきます。バッテリーチャージャーは少し高価ですが、バッテリーが複数個あるとバッテリー切れの不安は解消されるでしょう。
GoPro本体だけでは一度に1個のバッテリーしか充電できず、1個のバッテリーを充電するのに約2時間は必要なので、1つずつ充電していると4時間以上かかってしまうのが難点です。デュアルバッテリーチャージャーを購入すると、2個のバッテリーを同時に充電できるため、泊りがけのツーリングにも役立ちます。
ネックマウントの次はヘルメットマウントに挑戦 取り付けるときの注意点も紹介
ネックマウントは、ネックレスのようにGoProを付けて首に装着する方法です。初心者におすすめのマウント部品ですが、撮影に慣れてきたら多くのモトブロガーが採用している、ヘルメットマウント(左)やあごマウント(右)に挑戦してみましょう。頭の前側もしくは横側に固定するため、最も自分の目線に近い映像が撮影でき、首を振ったときに、画角が変わるので臨場感のある動きを演出できます。
ただし、ヘルメットにGoProを付けると、首や肩の負担が増えることになります。Go Pro HERO 11 の重さは約154グラム。ヘルメットに154gが加わると、ずっしり重く感じるかもしれませんので、肩こりや首凝りがある方は、避けた方が良いかもしれません。
次に、ヘルメットにGoProを付けるときには両面テープで固定するのが一般的ですが、しっかり接着しないと落下するおそれがあるので注意が必要です。ヘルメットにマウントするときは、落ちないよう工夫してください。
まとめ
GoProでバイクのツーリング風景を撮ると、迫力ある風景とライダー目線の動画を撮ることができます。ツーリング時に欠かせない必須アイテムを駆使してモトブログを配信すると、見たことのない映像に視聴はくぎ付けになること間違いありません。ネックフロントに慣れてきたら、モトブロガーが使っているヘルメットマウントにも挑戦してみてはいかがでしょうか。GoProで充実したバイクライフをお楽しみください。