バイクを所有する楽しみと共に、避けられないのが税金の支払いです。年1回の軽自動車税や、排気量によって異なる自動車重量税など、バイクの維持には定期的な出費が必要です。しかし、どんな税金がいつ、いくら必要なのか、意外と知らないライダーも多いのではないでしょうか。
特に、引っ越しや売却時の手続き、支払い時期の管理など、知らないと思わぬトラブルになることも。また、支払いを忘れて延滞金が発生したり、最悪の場合は財産の差し押さえにつながる可能性もあります。
そこで今回は、バイクにかかる税金の基本から、支払い方法、滞納時のリスク、さらには賢い節約方法について解説していきます。これを読めば、バイクの税金に関する不安も解消できるはずです。
バイクの維持に必要な税金は2種類
バイクを維持するには、主に2種類の税金を支払う必要があります。排気量によって金額が異なり、支払い時期も違うため、しっかり把握しておきましょう。初めてバイクを所有する方も、これから税金の支払いを迎える方も、それぞれの特徴を理解しておくと安心です。
軽自動車税
毎年4月1日時点でバイクを所有している人に課される税金です。排気量によって税額が異なり、50cc以下の原付一種は年間2,000円、90cc超125cc以下は2,400円、126cc超250cc以下は3,600円、251cc以上は6,000円となります。この税金は市区町村に納める地方税で、5月頃に納税通知書が送られてきます。支払いはコンビニや銀行、場合によってはクレジットカードでも可能です。
自動車重量税
125ccを超えるバイクに課される国税です。126cc~250ccの軽二輪は新車購入時のみ4,900円、251cc以上の小型二輪は車両登録時や車検時に支払います。251cc以上のバイクは、新車購入時に3年分、以降は車検ごとに2年分をまとめて納めます。車両登録からの経過年数によって税額が変わり、12年目までは年額1,900円、13年目以降は2,300円、18年以降は2,500円と段階的に上がっていきます。
税金の支払時期と支払方法
バイクにかかる税金は、それぞれ支払い時期や方法が異なります。支払い忘れを防ぎ、余計な費用が発生しないよう、しっかりと把握しておきましょう。納付方法も複数の選択肢があり、自分に合った方法を選べます。
軽自動車税
納付時期は毎年5月末日までです。4月1日時点の所有者に対して5月上旬頃に納税通知書が郵送されます。支払方法は、コンビニエンスストア、金融機関、市区町村の窓口での現金納付のほか、口座振替やクレジットカード、スマートフォン決済アプリなど、自治体によって利用できる方法が異なります。支払い期限を過ぎると延滞金が発生するので、通知書が届いたらすぐに支払うことをお勧めします。
自動車重量税
車両の新規登録時や車検時に支払います。新車購入時は購入費用と一緒に支払うため、支払い忘れの心配はありません。車検のある251cc以上のバイクは、車検時に2年分をまとめて納付します。車検代行業者に依頼する場合は車検費用に含まれ、自分で車検を行う場合は印紙で納付します。納付額は車両の経過年数で変わるので、事前に確認しましょう。
税金滞納時のリスク
バイクにかかる税金は、それぞれ支払い時期や方法が異なります。支払い忘れを防ぎ、余計な費用が発生しないよう、しっかりと把握しておきましょう。納付方法も複数の選択肢があり、自分に合った方法を選べます。
軽自動車税
納付時期は毎年5月末日までです。4月1日時点の所有者に対して5月上旬頃に納税通知書が郵送されます。支払方法は、コンビニエンスストア、金融機関、市区町村の窓口での現金納付のほか、口座振替やクレジットカード、スマートフォン決済アプリなど、自治体によって利用できる方法が異なります。支払い期限を過ぎると延滞金が発生するので、通知書が届いたらすぐに支払うことをお勧めします。
自動車重量税
車両の新規登録時や車検時に支払います。新車購入時は購入費用と一緒に支払うため、支払い忘れの心配はありません。車検のある251cc以上のバイクは、車検時に2年分をまとめて納付します。車検代行業者に依頼する場合は車検費用に含まれ、自分で車検を行う場合は印紙で納付します。納付額は車両の経過年数で変わるので、事前に確認しましょう。
税金滞納時のリスク
バイクを手放す際は、税金面での注意が必要です。売却と廃車では手続きが異なり、タイミングによって次年度の税金が発生するかどうかも変わってきます。事前に確認して、余計な出費を防ぎましょう。
売却時
バイクを売却する場合、4月1日時点の所有者に軽自動車税が課されます。3月中に売却と名義変更を完了させれば、翌年度の税金は発生しません。しかし、3月に売却しても名義変更が4月以降になると、売り手に税金が課される可能性があります。特に3月末の売却は、手続きが間に合わないリスクがあるため、早めの対応が大切です。売却時は買取業者と税金の扱いについてしっかり確認しましょう。
廃車時
廃車手続きも3月31日までに完了させることで、翌年度の税金を抑えられます。ただし、軽自動車税は一度納付すると年度途中の廃車でも還付はありません。自動車重量税も、125cc超のバイクは新車購入時や車検時に一括で支払うため、途中で廃車にしても還付はされません。なお、廃車後も自賠責保険は解約手続きをすることで、未経過期間分の保険料が返還される場合があります。
住所変更時の注意点
引っ越しをした場合、バイクの登録住所も変更する必要があります。125cc以下の原付は市区町村役場で、126cc以上は運輸支局で手続きを行います。住所変更を怠ると、納税通知書が旧住所に届いて支払いが遅れ、延滞金が発生する恐れがあります。また、同じ市区町村内での引っ越しでも、転居届は必ず提出しましょう。
バイク税金の節約方法
バイクにかかる税金は、いくつかの工夫で抑えることができます。初めてバイクを購入する方も、乗り換えを考えている方も、以下のポイントを参考に、賢く維持費を管理していきましょう。
排気量の小さいバイクを選ぶ
排気量が小さいほど税金は安くなります。原付一種(50cc以下)は年間2,000円、原付二種(125cc以下)でも2,400円と手頃です。また、125cc以下のバイクは自動車重量税がかからず、車検も不要なため、維持費を大幅に抑えられます。通勤や街乗りが主な用途なら、小排気量バイクで十分楽しめます。
長期的な利用計画を立てる
250cc超のバイクは、登録から13年以降に自動車重量税が上がります。新車購入時は3年分、次回からは2年分をまとめて支払うため、支出の計画を立てやすいのが特徴です。長く乗るなら、税金が上がる前の乗り換えも検討しましょう。
中古車を選ぶ
126cc~250ccの軽二輪は、新車購入時のみ自動車重量税がかかります。中古車なら、この税金は発生しません。また、250cc超の中古車は、車検残があれば、その期間の自動車重量税はすでに支払い済みです。予算と相談しながら、賢い選択をしましょう。
適切なタイミングで登録抹消や譲渡を行う
乗らなくなったバイクは、3月末までに廃車や名義変更を済ませれば、翌年度の税金を節約できます。ただし、3月は手続きが混み合うため、余裕を持って対応することが大切です。一時的に乗らない期間がある場合は、一時抹消登録で税金を止めることもできます。
税金に関する注意点
バイクの税金を適切に管理するには、いくつかの重要なポイントがあります。手続きの漏れや書類の紛失を防ぎ、スムーズな手続きを行うために、以下のことに気をつけましょう。
住所変更時の手続き
引っ越しをする際は、新旧の住所によって手続き方法が変わります。同じ市区町村内の引っ越しでは、125cc以下のバイクは手続き不要です。市区町村をまたぐ場合、125cc以下は新住所の役所で登録し直し、125cc超は運輸支局での手続きが必要です。手続きを忘れると納税通知書が届かず、支払いが遅れる原因になるので注意しましょう。
継続的な管理の重要性
バイクの税金は、毎年の軽自動車税や定期的な車検時の自動車重量税など、継続的な管理が欠かせません。支払い時期や金額を手帳やスマートフォンに記録しておくと、うっかり忘れを防げます。また、長期の利用を考えている場合は、13年目以降の税額上昇も視野に入れた計画を立てましょう。
納付の証明書の保管
納税証明書は車検時や名義変更時に必要になるため、なくさないように大切に保管しましょう。クレジットカードやスマートフォン決済で支払った場合、納税証明書は後日郵送されることがあります。250cc超のバイクは車検に必要なので、支払方法を選ぶ際は注意が必要です。
まとめ
バイクにかかる税金は、軽自動車税と自動車重量税の2種類です。排気量によって税額や支払い時期が異なるため、自分のバイクに合わせた管理が大切です。税金を滞納すると延滞金が発生し、最悪の場合は財産の差し押さえにつながる可能性もあります。売却や廃車、引っ越しの際は、手続きのタイミングや必要書類をしっかり確認しましょう。また、排気量選びや中古車購入、適切な廃車タイミングの見極めなど、工夫次第で税金を抑えることもできます。快適なバイクライフを楽しむためにも、税金に関する知識を持ち、計画的な管理を心がけましょう。