ツーリングと聞くと排気量の大きなバイクをイメージするかもしれませんが、50cc~125ccクラスでも十分楽しめるのがツーリング。特に壊れにくさとカスタムの幅広さからライダーに人気を集めるカブシリーズは、ツーリングにも最適です。
ビジネスバイクとしてのイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、カブだけで構成されたツーリングチームがあるほど愛用しているライダーが多いバイクです。
今回は、カブでも楽しめるおすすめのツーリングコースをご紹介します。カブでのツーリングにおすすめなカスタムもご紹介しますので、参考にしてみてください。
奥多摩周遊道路(東京都)
東京都中心部からも近く、大自然を身近に感じられる奥多摩エリアにある「奥多摩周遊道路」です。ツーリングスポットとしても人気があり、道路はきれいに整備されて走りやすくなっています。
周辺には、奥多摩湖を一望できる場所や小河内ダム・白丸ダムなどの寄り道におすすめなスポットが少なくありません。他のライダーもたくさんいますが、道幅が広く譲りやすいので、カブなどの低排気量のバイクでも安心して走れます。
小河内ダム
東京の水瓶と呼ばれていることでも有名な「小河内ダム」です。奥多摩周遊道路の途中にあるので寄り道と休憩におすすめします。また、無料展望台からは奥多摩湖を一望できますので、ビュースポットとしても人気があります。
近隣には温泉施設がいくつかあり、ツーリングの疲れを温泉でリフレッシュしてから帰るプランはいかがでしょうか。
白丸ダム
水力発電用のダムである「白丸ダム」も「小河内ダム」同様に奥多摩周遊道路の途中にあります。展望台から望むダムの全景やエメラルドグリーンの白丸湖は絶景です。タイミング次第では放水する様子が見られ、特に雨のあとの放水は大迫力ですので、ぜひ寄り道してみてください。
三浦半島(神奈川県)
東京からの日帰りツーリングも可能な「三浦半島」です。東京都心から最南端まで約80kmとカブでも気軽に行ける距離にあります。
三浦半島を周る海岸沿いの道路は、潮風を感じながら気持ちよく走れるコースとなっています。また、走っている車両も少ないので、のんびりとツーリングを楽しむことができるのも魅力です。
城ヶ島
「三浦半島」をのんびりと走った後は、「城ヶ島大橋」を渡って最南端「城ヶ島」を目指してみてはいかがでしょうか。
「城ヶ島」は周囲約4kmほどの小さな島で、より一層海を感じることができるスポットです。観光地となっており、新鮮な海鮮料理などのグルメ、いけす釣り堀やダイビングなどのアクティビティを楽しむこともできます。カブでも楽に島全体を巡ることができますので、ぜひ足を運んでみてください。
城ヶ島大橋は、以前は有料でしたが、現在(2023年6月)は、無料で通行が可能です。
馬の背洞門
「城ヶ島」に渡ったらぜひ寄り道してほしい絶景スポット「馬の背洞門」です。城ヶ島にある自然にできた海蝕洞穴で、パワースポットとしても人気。神秘的な自然の造形美や洞門からのぞむ太平洋の景色に圧倒されます。
「馬の背洞門」へは、城ヶ島公園、城ヶ島灯台どちらからも歩いていけます。道中は足元が険しいので注意してください。
野島埼灯台(千葉県)
ちょっと遠くまで行ってみたい方は、カブで房総半島最南端を目指してみるのはいかがでしょうか。房総半島最南端に位置する「野島埼灯台」は、1866年にアメリカ・イギリス・フランス・オランダの4ヵ国との「改税約書(江戸条約)」によって建設された灯台です。灯台には登れるようになっており、灯台からの絶景が人気となっています。
周辺には、新鮮な魚介類を使った料理が楽しめるグルメスポットをはじめとして、休憩がてらの散策にうってつけな「野島崎公園」、岬の端にあるカップルにおすすめの「ラバーズベンチ」、源頼朝の隠れ岩屋として有名な「伝説の岩屋」など、多くの魅力が詰まったスポットです。
安房グリーンライン
野島崎へ向かう途中には、多くのライダーに人気コースとして知られている「安房グリーンライン」があります。緩やかなアップダウンと適度なワインディングの走りやすい道路で、渋滞の心配がない快走ルートです。
多くのツーリンググループが訪れますので、「安房グリーンライン」を走行中には、何度もバイクとすれ違うかもしれません。ライダー同士の交流も楽しみの一つですので、経験がない方は「ヤエー」(ライダー同士の挨拶)デビューをしてみてください。
道の駅 白浜野島崎
ちょっと休憩したくなったら近くにある「道の駅 白浜野島崎」がおすすめです。周囲を畑と温室で囲まれており、とても静かな場所にあります。
国道から外れた場所にありますので、混雑することがなく、ツーリンググループなどで休憩する場合でも駐車しやすいのが特徴です。海沿いを走るライダーが立ち寄っていることも多いので、ライダー同士の交流を楽しんでください。
■カブでのツーリングにおすすめなカスタム
カブは標準では後部に広い荷台が装備されており、ツーリングでの積載も安心なバイクです。しかし、基本的にはビジネスバイクであり、「走る」ためのバイク仕様ではないことに注意する必要があります。
ここでは、カブでツーリングする場合に装備しておくと便利なグッズをご紹介しますので、愛車のカスタムの参考にしてみてください。
サイドバッグサポート
ちょっと遠くまでツーリングしてみたい方におすすめなのが「サイドバッグサポート」です。中~長距離となると荷物やお土産など積載物が多くなりがちです。
積載スペースを増やすためにサイドバッグを取り付けますが、サイドバッグはリアサスペンションなどに当たって損傷する可能性があります。「サイドバッグサポート」を装備しておけば、バッグやバイクの損傷を防ぐことが可能です。
フロントキャリア
スーパーカブやスクーターなどに標準で装備されていることが多い「フロントキャリア」です。スーパーカブの場合は、フロントフォークにキャリアが装備されていますが、ステアリング性能に影響が出る可能性があり、重い荷物を乗せられるわけではないので注意してください。
防風シールド
「走る」バイクにはよく装備されている「防風シールド」です。バイクで長時間走っていると、向かい風をずっと体で受けることになり、徐々に体力も奪われていきます。
「防風シールド」を装備することで、受ける風が減ること、雨などに打たれる面積が減ることで、疲労しにくくなります。
まとめ
壊れにくく、圧倒的な燃費を誇るカブは、ツーリングでもしっかりと楽しめるバイクです。キャリアが標準装備のモデルもあり、新しくカスタムする必要がないのも魅力の一つと言えるでしょう。
今回ご紹介したコースやスポットは、カブで「走りたい」人でも楽しめますし、景色を見ながらのんびりツーリングしたい方にもおすすめです。
ソロでもチームでも、ご紹介した内容を参考によりよいツーリングライフを楽しんでみてください。